大船絵馬
西国二十九番札所の松尾寺は青葉山の南側中腹に位する。
同寺は唐の僧・威光上人の開基、若狭松尾寺と呼ばれたとも伝えられ、
若狭の人々の厚い信仰の対象でもある。
弘化三年(一八四六)、小浜の廻船問屋志水源兵衛、
船頭吉次郎らが航海の安全を祈願して大船絵馬を奉納した。
大阪の船絵馬師の杉本春乗清舟が描いた、
縦八二センチ、横一八三センチの大船絵馬には、
伊勢丸・般若丸・長久丸・久福丸・住吉丸など一一隻の北前船が描かれている。
船上では船頭や水主が働き、帆は風をはらみ、
左上には住吉大社が描かれている(仏にも神にも祈願)。
船絵馬は、一、二隻描かれるのが普通で、十隻以上のものは大変珍しく、
京都府はこの絵馬の複製を作り、
府立京丹後郷土資料館(宮津市)で展示している。
小浜古文書の会 中島嘉文
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