若州良民伝とは…
安永九年(1862)に発行された全四巻からなる書。
若狭地方で領主が領民の中の六十余人の善行を記録したものである。
若州良民伝 巻二より ~猿屋下人太兵衛と岡林嘉兵衛~
小浜町猿屋五兵衛の下男の太兵衛は
幼少の頃から五平衛に仕えていました。
しかし、やがて五兵衛の家業が傾いて来たとき、
太兵衛は恩を忘れず身をなげうって働き、
五兵衛夫婦を養いました。
また、小浜町の岡林嘉兵衛の妻は、
夫嘉兵衛が亡くなってからも舅浄心によく仕え、
朝夕温清(おんせい=寒いときには暖め、
暑い夏は涼しくなるよう父母に尽くすこと)に励みました。
先の太兵衛とこの嘉兵衛の妻の孝行の話は
主君の耳にも届き、米でもって褒賞されたと伝わっています。
若狭文学会会員 松井正
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