江~姫たちの戦国~
お初「しあわせの道」
小浜市浅間の常高寺御住職の念願であった、寺とお初の墓所を結ぶ安全な遊歩道が完成した。「お初しあわせの道」と名付けられた遊歩道は、同寺本堂横のしだれ桜と椿の間を抜けて、後瀬山トンネルの坑口の上を通る。巾約一メートル全長八十二メートル。手すりとネットに守られ明るく、階段の高さも約十センチと老人にも楽に登り下り出来るよう配慮されている。危険の多い線路(JR)を渡った昔の道、国道二十七号線を横切った従来の道と比べると雲泥の差がある。
墓所に着くと、常高院の四メートルに及ぶ宝筺印塔が建っている。その塔を守るように七人の侍女の墓が塔を囲んでいる。
広い墓所は、普段は人影も少なく、周りの山林の杉や椿、椎の大樹の醸しだす静謐な空気が心に沁み込んでくる。
帰途、山門から振り返ると、寺の背後の山々の薄緑と、山桜の鮮やかなピンクが空に溶け込み、まさに日本画の世界だった。よく手入れされた広い庭園とともに、これからは御住職が丹精された見事な菖蒲の季節、多くの方が足を運ばれることを願っている。
(若狭読書会会員 白石 惠子)
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から