鯖街道とどけ国際宇宙ステーション‼

 

先生、実習製品を宇宙に飛ばせないだろうか」

 

という生徒の柔軟な発想から、宇宙日本食認証の取り組みが始まった。

 

生徒と教員が平成十八年から十三年に渡り、

 

地道に研究や地域やJAXAとの調整をしてきた。

 

活動は、今も継続している。小浜水産高校時代から、

 

HACCPや宇宙日本食認証の基準に生徒と取り組み、

 

何百ページにも及ぶ申請書の作成作業を行ってきた。

 

生徒同士が、学年の縦割りで研究を引き継ぐことができる仕組みを

 

候補者が作ったことで、のべ六十名の生徒が研究活動を行い、

 

約三百名の生徒が缶詰製造に関わった。

 

長年、関わった生徒みんなの想いのこもった缶詰なのだ。

 

さらに、生徒たちは、地域への貢献を大きな目的として活動していた。

 

生徒自身が地域で課題を見つけ、解決に向けた方法の設定や発表を行う

 

探究的学習として主体的に研究に取り組んできた。

 

地域にとって良いと生徒が思うことはどんどん取り入れている。

 

新たに養殖された「酔っ払いサバ」を用いて、

 

あえて缶詰を使用し地域の技術や水産物の品質の高さを

 

世界へアピールしようとしている。 

 

簡単な道のりではなかった。

 

まず、最初は本当に宇宙食はできるのか。色々調べてみた。

 

しかし当時は明確な承認基準が示されているわけではなく、

 

NASAが示した英語の文章だけ

 

で、どこにどう何を提出したら良いなどの説明は見つけることができなかった。

 

生徒と一緒になって

 

「あ〜わからん。どうしたら良いんだろうな」と頭を抱えていた。

 

しかし、生徒たちはいつも前向きで、

 

「とりあえず色々作ってみましょうよ」と明るい笑顔で言ってくる。

  

今、宇宙日本食認証を振り返ると、大変だったことも山ほどあるが、

 

どうして、そのほとんどの部分は生徒の笑顔で埋まっている。

 

生徒の主体的で前向きな姿勢が心に残っている。

 

地域のため、社会のため、そして、やっぱり自分たちの学びが楽しいから

 

目を輝かせながら取り組んでいる。

 

 この学ぶ雰囲気が後輩たちにも伝わり、

 

代々研究を引き継がせていたのではないかと思う。

 

 山場は、缶詰開発以上に生徒が主体的に製品開発できるための授業を計画する

 

生徒主体の授業内容やカリキュラムの改善であった。

 

生徒たちが自ら主体的に学び、地域の課題に出向き課題を見つけ、

 

問題解決の方法を定め、取り組む。

 

研究過程では、地域や大学と協力も生徒が行う。

 

今では、世界の主流となった当たり前の課題研究であるが

 

当時はまだまだ、教員がどこまで指導すべきか、

 

生徒が授業時間中に学校外に出向くことに反対する雰囲気もあった。

  

でも生徒の行動は嘘をつかない。

 

んな時でも「先生、私たちの宇宙食、

 

今度JAXAの方が来て食べてくれるんですよね」と質問に来る

 

次第に、学校の中に、課題研究で生徒の学びを深めていこうという

 

授業改革の風が吹くようになった。


  研究は進み、平成三十年十一月一日、

 

ついにサバ味付け醤油缶詰がJAXAの定める宇宙日本食に認証された。

 

高校生の開発した食品が国際宇宙ステーションで利用されることは、

 

世界初の快挙である。「先生ついにやりましたね」

 

たくさんの歴代OBから嬉しいお祝いの言葉をいただいた。

 

「夢は持ち続ければ叶うんだね」と継続することの大切さを

 

自分たちの活動から学ぶことができた。

 

生徒も、きっと大変だったことも多くあっただろう。

 

時間的にも、発表活動や研究で、忙しく、

 

部活や勉強との折り合いをつけていくことが大変そうだった。

 

でもやっぱり多くの生徒が卒業後も

 

「鯖缶作ったこと、とても覚えているんですよ。

 

本当に詳しく手に取るようにね。めっちゃ考えさせられて、

 

さらに発表する力もついたな」と言い、

 

彼らの記憶の中に取り組んだことが残り、

 

そこから得られた学びを語ってくれる。

 

本校の宇宙鯖缶は、缶詰の技術の積み重ね以外にも、

 

それを支えた教育改革の積み重ねが詰まっている缶詰であるのだ。

 

令和元年ついに鯖街道が国際宇宙ステーションに届く日が近づいている。

 

宇宙飛行士の皆様には、たくさんの想いの詰まった宇宙鯖缶、

  

小浜の海、教育を感じながら食していただきたい。

 

                      福井県立若狭高等学校教諭 小坂康之

 

 

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